【コー助の通院記録&徒然なる日記】

ここでは、コー助の2001年4月11日(水)の初診から以降の通院記録や日記を徒然に書いていこうと思います。

4月11日
4月11日(水):コーちゃんの、気になっていた疲れやすい状態を診てもらうべく病院に行く。 いつもなら何か変わったことがあると、ささいな事でもすぐに病院に連れて行ってたのに、今回はなぜか無意識のうちに行く事を 躊躇っていた。診察台は苦手で暴れたり吠えたりはしないものの、私に抱きついてくる。 上半身と下半身にしっかり腕を回し、抑えて採血。結果はどの数字にも異常なし。ふうっ、と溜息が出た。 「念のためエコーとりますが、これで何もなかったら気にしすぎ・・・ということで」と心臓のあたりを探して エコーをとる。「・・・ありましたね、異常が。」絶句だった。なかなか説明を始めない先生の次に出る言葉を 息をのんで待っていた。「左心室の収縮が悪いですね。」その後も色々説明してくれていたが、全く耳に入らず 「安静にしていれば日常生活は大丈夫でしょう。」と言われ、いきなり我に返った。「安静?」そんなに重大な 疾患なの?薬はビタミン剤のタウリンパウダー。呆然と病院を出て、それから泣いた。分けが分らなかった。心臓疾患、何?どういうこと?
4月11日〜19日
4月11〜19日:初診後、インターネットや書籍で犬の心臓疾患についての情報を集める。小動物におこる心臓疾患。心不全、心筋症、僧帽弁閉鎖不全。 心筋症も人間と同様、肥大型、拡張型、拘束型がある。 努力的発咳、運動不耐性、呼吸促迫、呼吸困難、当てはまるものがある。心筋症?「症例も少なく、治療法も確立されていない、重篤な心疾患。完治はありえない。」そんなことばかり書いてあった。 どん底だった。何で?どうして?疲れやすいというだけで他は全く元気そのもの。これから一体どうなるの?絶対に走らせてはだめ、突発死がありうる。しばらくは家の周りの 小道をいったりきたり。殆どウンチの為に出るようなもの。今までのお散歩=ボール、フリスビー遊びは皆無になった。出かけようとするといつものように車で公園に行くもの と思い、助手席に走りこみ、笑顔で私の顔を見上げる。「だめなんだよ、歩こう」もう一度好きな遊びをさせてあげたい。でも万一走って突発死になったら・・・。大声で泣きたかった。
4月21日

4月20日(金):色々な病気や事故に遭ったワンちゃん達のHPを見ていた。“こぎこぎ団が行く”MLに登録をした。心臓疾患のことを 書いての自己紹介になったが、色々な方から励ましやアドバイスのメールを頂いた。顔も知らない私達の為に温かい言葉を本当にありがとう!どんどん自分の内側に向かって いた精神状態が少し改善された。でも、心の底に澱のように沈殿している“何か”に触れると突然泣き出したくなってしまう。


4月21日(土):今朝は2回目の診察。最初に歯茎のチェック、歯茎を押して戻ってくる時間を見る。大体1〜2秒で戻れば正常。 コーちゃんは1秒に満たないですぐ戻る。遅いよりは良いとのこと。血液中の酸素の%をはかる。クリップを足の指の付け根にあてる。100%!96%以上であれば問題 ないので、完全にOK。血液が手足の末端や脳まできちんと行ってるとのこと。
4月25日
次に前回同様、エコー。今回はメールで質問をした分、先生も色々詳しく教えてくれた。
●HR(Heart Rate)=脈拍:125/分(正常値は70〜80だけど、診察台嫌いだし緊張してるからこれ位になってるんだろう)不整脈は無い。
●FS=心臓の動きの率=0.28→28% (正常値は38〜40%だから10%も少ない、動きが悪い)
●EF=心筋の活動力=0.63→63% (正常値は60%以上だからこれはOK)
●CO=0.46リットル/分
●SV=3.7ml
●問題は左室壁=16.9mmもある。(正常値は11mm)左心室の収縮が悪い。 やはり肥大型心筋症が疑える。 突発型で突然死んでしまうこともあるので、絶対に激しい運動はやめて下さい、とのこと。 薬は「ペルサンチンPE12.5」を、前回から飲んでいるタウリンパウダーと一緒にもらう。両方とも朝夕食時に半錠、半包飲ませる。 次回の診察は10日後、薬がなくなる前。 (心不全に使うジギタリスは絶対に与えてはいけない薬とのこと。)
4月25日:月1回のフロントライン(ノミ・ダニ駆除薬)を首周りにつける。
4月25〜26日
4月25日(水)、26日(木):前々からの約束だった友人が来宅。1歳になる 七彩=ななせちゃんも一緒のため、コーちゃんの興奮がスゴイくて少し心配。しかし七彩ちゃんはコーちゃんの 興奮状態を全く恐がらず「キャハキャハ!」言って大喜び、これは嬉しい!この幼児体験を活かして 七彩ちゃんが物心ついてもワンを好きでいてくれるといいなぁ。
(左斜下)友人、七彩ちゃん帰宅後の図。かなりへばってしまった・・・やっぱり昔のコーちゃんとは全然違っている。今度のGWは 来客は断ろう。もちろんコーちゃんのことは心配だったけど、来客で少しでもコーちゃん以外のことに気が向いたので私には良かったかも。
4月26日
4月28日(土):心臓病の特集で紹介されていた2大学の教授方にコー助の相談をしてみる。1人の先生は検査の数字に疑問があるとのこと。検査時にどうしても多少 動いてしまうので正合性が少ないのでは?と言われたのがCOとSVの数値。健常な11キロもある犬(コーちゃんは11.5kg)だったら普通CO=2リットルないと 非常に危険な状態、いつどうなってもおかしくない状態、相当心筋の肥大が進んでいる状態でしょうと言われた。ただ普通に生活しているだけでも突然死がありうると 言われた。またまたショック・・・。もう1人の先生は、診察をしてみないと数字からは何とも言えない。もし良かったら主治医に連絡をしてみて、話を聞いてみてくれると 言う。著名な先生なのに気を遣って下さって有難い。セカンドオピニオンも欲しかったし、心臓疾患の専門の先生に診て貰いたかったこともあるので一応両先生の診察 を予約した。明日主治医にこのことを切り出そうと思った。
4月29日

4月29日(日):今日は3回目の診察。まずは心電図。それとエコー。やっぱりジッとしていてくれない。数字がめちゃくちゃに なるからしっかり押さえてないと!
●HR=94(薬で心拍数を少なくしてる=心筋保護をしている)
●FS=0.40(前回の数字より良くなっている)
●EF=0.78(これもUPした)
●CO=0.82l/分
●SV=8.7ml 
「良くなってるね・・・」先生がエコー図を見ながらぼそっと言った言葉に、 コーちゃんを押さえながら夫婦で聞きいった。主人はその時目頭が熱くなったと言う。私は悪いことを言われた時と同様、頭の中が一瞬白くなった。 ダメだダメだと言われ続け、真っ暗闇にいた私の気持ちにものすごい勢いで光が射した気がした。薬をやめれば元に戻ってしまうし、このまま この状態が保持できるかも分らない、来週は違う数字が出るかもしれない。先週はそうだった、初診時より悪くなっていた。でも初めての「良」 の言葉、どんなに嬉しかったか!

「原因を突き止めるのはいいでしょう、でも私はそれより現在のこの子の状態をどうするのか、そちらを優先したい。あまり結論を急がないで下さい。」
主治医が言った。私達もそうだったはずだ、現在の状態を少しでも良くして1日でも長くこの子と一緒にいたい。診断結果=病名を知って、たとえ肥大型だとして、 今の医学ではどうにも出来ない。大学病院で診てもらってもそうだろう。仮にもコーちゃんのちっちゃな心臓の動きは、改善を見せてくれた。このままもっと 良くなってくれる可能性も悪くなる可能性もある。だけど今、大学病院でなくてもいいような気がした。主治医の先生は、大学病院にはどこにでもいつでも 紹介状を書いてくれると言ってくれた。もう少しこの治療を続けてみよう。

→栗鼻日記5/1〜5

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